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コラム

落雪ストップとは?設置方法や費用、注意点などを詳しく解説!

落雪ストップ

「落雪ストップって何?」
「落雪ストップの設置方法を知りたい」

雪が降る地域では、屋根に積もった雪が勢いよく滑り落ちて物や人に被害を与えないか不安に感じることもあるでしょう。

落雪ストップは、雪の落下を防ぐ製品です。
金具タイプの雪止めよりも効果が高いため、落雪対策に推奨されています。

この記事では、落雪ストップの設置方法や費用、注意点について解説します。
落雪ストップを使って屋根からの落雪を食い止めたい方は、ぜひご一読ください。

落雪ストップとは?

太陽光パネル3

落雪ストップとは、ネットタイプの雪止めです。
屋根からの落雪を防ぎつつ、太陽光や気温の上昇などを利用してゆっくりと、とかしながら除雪します。

おすすめポイントを以下にまとめたので、検討時の参考にしてみてください。

・金具タイプの雪止めよりも効果が高い
・太陽光パネル設置屋根にも施工可能
・認定施工制度がある

それぞれの内容を解説します。

金具タイプの雪止めよりも効果が高い

落雪ストップは、金具タイプよりも落雪防止の効果が高いのが特徴です。
金具タイプよりも高さがあるネットタイプなので、落雪予防の効果がより高まります。

雪を効果的にとかせる構造なので、ネットが受け止めた雪の崩落を防げることも強みです。
ネットに積もった雪を自然にとかしながら除雪できるよう、丸い断面の中を空気が通る構造になっています。

雪止め金具に比べて、雪下ろしがしやすいこともメリットのひとつです。
雪止め金具を付けた状態で雪下ろしをすると雪が金具に引っかかってしまい、スムーズに落とせません。
落雪ストップなら雪下ろしの邪魔をすることなく、落雪の被害を抑えられます。

網は耐候性のある樹脂網を採用しており、弾力性が強く曲がりにくいため、雪の重みに耐えられます。
フレーム部分は、落雪の衝撃にも耐えられる鉄製溶融亜鉛メッキ仕様です。
材質や形状にこだわったことで、長期間で効果を発揮し続けます。
積雪量が多くても落雪効果を発揮するため、豪雪地帯でも安心して導入できます。

太陽光パネルを設置している屋根にも施工できる

落雪ストップは、太陽光パネルを設置している屋根にも施工できます。
屋根の軒側に設置するため、太陽光パネルが屋根全体に張られていても施工可能です。

太陽光パネルがある屋根に雪止め金具を設置しても、食い止めきれないことがほとんどです。
太陽光パネルの上は滑りやすいため、勢いよく流れ落ちた雪が金具を越えていきます。

太陽光パネルに積もる雪は、屋根に取り付けた金具よりも高い場所を滑り落ちるので、金具の効果を発揮できません。
屋根専用の落雪ストップは高さがあるネットで、パネルの上を滑る落ちる雪を受け止められます。
高さがある落雪ストップなら雪をしっかりと食い止めるため、太陽光パネルがある屋根の予防策に最適です。

認定施工制度がある

落雪ストップは、すべての施工業者が取り扱えるわけではありません。
メーカーから直々に講習を受けた業者しか購入・設置ができないのです。

正しく設置しないと雪と一緒にネットが落下してしまう恐れがあります。
そのため、専門の業者に相談しながら設置するかを判断し、適切なプロセスを経て取り付けることが欠かせないのです。
落雪ストップ設置は依頼先が限られてしまうものの、安心して工事を任せられるため、施工不良が起きる可能性は低くなります。

認定施工店が設置した際は、メーカーから落雪ストップの保証も受けられます。
万が一、落雪が発生してもメーカーが対応してくれるため安心度が高いです。

落雪ストップの設置をおすすめする家の特徴

落雪ストップ雪止め5

落雪ストップの設置が特におすすめの家には、下記のような特徴があります。

・積雪量が多い地域にある家
・傾斜が急な屋根の家
・太陽光パネルを屋根に設置している家

1つずつ解説していきます。

落雪ストップを設置するか悩んでいる方は、どうするか決める際の判断基準としてご参考ください。

積雪量が多い地域にある家

積雪量が多い地域にある一軒家は、落雪ストップの設置がおすすめです。
積雪量が多いほど、屋根に積もった雪が落ちたときの被害が大きくなりやすい傾向にあります。

大量の雪が一斉に落下すると、屋根の下にある物置や車を破損させてしまう可能性もあります。
落雪による被害を抑えるためには、しっかりと雪を受け止められる落雪ストップが効果的です。

傾斜が急な屋根の家

住んでいる家の屋根の傾斜が急な場合も、落雪ストップが有効です。
傾斜の緩い屋根より急な屋根の方が、積もった雪が滑り落ちやすいです。

また傾斜が急だと落雪のスピードが速くなるため、落下の衝撃が強くなり大きな事故につながりやすいというリスクもあります。
ものが壊れるだけでなく通行人を怪我させてしまう可能性もあるため、雪が落ちないよう対策が必要です。

太陽光パネルを屋根に設置している家

太陽光パネルを屋根に設置している家にも、落雪ストップはおすすめです。
太陽光パネルは表面がツルツルしているうえパネルに傾斜がついているため、積もった雪が滑り落ちやすいという弱点があります。

滑りが良いため落雪のスピードが速く、落下した雪の衝撃が強くなってしまいます。
落雪ストップを設置していればパネルの上を滑り落ちてくる雪を受け止められるため、落雪による被害が発生するリスクを抑えられるのです。

落雪ストップを設置して防げる被害

落雪ストップを設置することで、以下のような被害を防止できます。

・自宅や設備が破損する被害
・自宅から出られなくなる被害
・近隣の家屋や設備を破損する被害
・通行人へ与えてしまう被害

それぞれ詳しく解説していきます。

自宅や設備が破損する被害

落雪ストップは、自宅の設備を守る役割を持っています。
屋根に積もった雪が落下するとカーポートや倉庫、植木などを破壊しかねません。

カーポートが破壊されてしまい、そこに停めている車に被害が及ぶ可能性もあります。
雨樋が変形したり破損したりしてしまうケースも珍しくありません。

雨樋の破損を放置していると雨漏りの発生にもつながります。
このような被害は、落雪ストップで雪を食い止めることで防げます。

自宅から出られなくなる被害

屋根から落ちてきた雪は、自宅の出入り口を塞いでしまうこともあります。

雪かきの道具を物置にしまっていると、一時的に自宅に閉じ込められてしまいます。

自宅に閉じ込められるのを防ぐため、屋根に落雪ストップを設置するのは有効な手段です。

近隣の家屋や設備を破損する被害

落雪の被害は、近隣の住宅に及んでしまうこともあります。

雪は勢いよく滑り落ちるため、自分の敷地内を超えて落下するものです。
その結果、隣の住宅の家屋や車などを破壊してしまうこともあります。

損害賠償を請求されるうえ、関係性が悪くなってしまう要因となりかねません。
このような近隣への被害を防ぐためにも落雪ストップの設置が重要です。

通行人へ与えてしまう被害

落雪は人にも被害を与えてしまう可能性があります。
最悪の場合、死亡事故につながるかもしれません。

大きな庭に囲まれた家でも、落雪によって家族はもちろん庭にあるモノが被害を受ける可能性は十分に考えられます。
屋根からの落雪による死亡事故も毎年のように発生しています。
自分を含む家族を守るためにも落雪ストップの設置がおすすめです。

落雪ストップの設置方法

雪止め 人物

落雪ストップを導入する前に、どのような手順で設置されているのか把握しておきましょう。

落雪ストップの設置方法は以下の通りです。

・落雪ストップを載せる専用金具を配置
・屋根材と専用金具を接着剤で固定
・本体を取り付けてネジで固定

屋根材と専用金具を接着する際は、位置が変わらないように先にテープで印を付けます。
接着剤が乾いたらテープを外して、本体を載せます。
付属のネジをまずは手で締めて、インパクトドライバーでしっかりと固定すれば取り付けは完了です。

動画でも落雪ストップの設置方法を紹介しているので、より詳しく知りたい方は以下のサイトをご覧ください。
【落雪ストップのご紹介】

落雪ストップの設置事例

落雪ストップ雪止め4

落雪ストップを取り付けた事例の一部を、画像付きで紹介します。

<取り付け前>
太陽光パネル雪止めネット2
<取り付け後>
太陽光パネル雪止めネット1
この事例では、高さのある太陽光パネルを設置しているため、一般的な雪止めでは対処できませんでした。

高さがある落雪ストップを設置することで、高さのあるパネルから滑り落ちてくる雪を受け止められるようになりました。

<取り付け前>

<取り付け後>
落雪ストップ雪止め

こちらの家では雪止め金具を設置していたものの、太陽光パネルの上を滑り落ちる雪を受け止めきれていませんでした。

そこで落雪ストップを追加で設置し、金具を通過してしまった雪も落ちることなくネットで食い止められるようになりました。

<取り付け前>

<取り付け後>
落雪ストップ雪止め2
隣との距離が近い住宅にも落雪ストップは有効です。

特に太陽光パネルを設置していると、雪が勢いよく滑り落ち、隣の家の敷地内に落雪してしまいます。

落雪ストップを取り付ければネットが雪を受け止めるため、隣の家屋や設備を破壊してしまう心配がありません。

落雪ストップの設置にかかる費用相場

雪止めネット11

落雪ストップの設置にかかる費用相場は、15〜46万円ほどです。
屋根の状況や太陽光の設置の有無などによって、実際にかかる費用は異なります。

取り付けの際は、屋根の端で施工するため、安全面を考えて足場を組むケースがほとんどです。
足場の設置には10~35万円ほどかかります。

屋根が劣化していたり、設置する箇所が破損していたりする場合は、別途で修繕費が発生するケースもあります。
落雪ストップの設置を依頼する際は、屋根修理が必要かどうかも調べてもらうとよいでしょう。

落雪ストップを設置する際の注意点

雪止めネット8

落雪ストップの設置は、優良な業者に依頼しないと、施工不良が起きて物損や人身事故が発生する可能性があります。

ただし、落雪ストップを設置できるのはメーカーから講習を受けて認定された施工店のみです。
製品の効果が最大限に発揮できるように、DIYも推奨していません。
認定された業者に依頼すれば、施工不良が起きにくい安心感があります。

また、屋根の軒先に取り付けるため、足場を用いた高所作業になります。
完成度や安全面を考慮しても、信頼できる業者に設置を依頼しましょう。

落雪ストップの設置を安心して依頼できる業者を選ぶ際のポイント

雪止めネット10

落雪ストップの性能を発揮させるためには、正しい施工をしなければなりません。

安心して設置を依頼できる業者を選ぶポイントを、以下に挙げます。

・認定施工店に依頼する
・建設業許可を保有しているか確認する
・地域密着型の業者を選ぶ
・建築板金業者に依頼する

それぞれの内容を解説します。

認定施工店に依頼する

落雪ストップを設置する際は、必ず認定施工店に依頼しましょう。
落雪ストップを取り扱えるのは、メーカーの指導を受けた業者のみです。

正しく施工することで、高い雪止め効果を発揮します。
認定施工店かどうかは、落雪ストップの公式ホームページから確認できるので、設置する場合は事前にチェックしておくとよいでしょう。

「あとから雪止め」は、販売メーカーから施工指導や製品に関する講座を受けております。
楽雪ストップの設置を検討している方は、お気軽にご相談ください。

建設業許可を保有しているか確認する

建設業許可を保有している業者は、経験や技術が一定以上であるため、信頼度が高いといえます。

建設業許可とは、簡単に説明すると500万円以上の工事をする場合に必要になる証明書です。
建設業許可を取得している業者は、以下の条件を満たしています。

・管理体制の基準をクリアしている
・専任の技術者が在籍している
・請負契約に関する誠実性がある
・金銭面の信用がある

落雪ストップの設置に建設業許可は必須ではありません。

しかし、500万円以下の工事であっても、建設業許可がある業者に依頼したほうが施工を失敗する可能性は低くなります。
業者のホームページに情報は記載されているため、事前に建設業許可を保有しているかチェックしましょう。

地域密着型の業者を選ぶ

落雪ストップの設置をするなら、地域密着型の業者を選びましょう。
地域密着型の業者に依頼する利点は、相談から施工までスムーズに進みやすく、親身になって対応してくれる傾向にあるからです。
同じ地域で営業している業者は自宅から事務所まで距離が遠すぎることはないため、トラブルが発生した際もすぐに対応してくれます。
自宅と事務所の距離が近ければ、出張費がかかる心配もないでしょう。

また、地域の特性を把握しているため、住宅に合った工事をしてくれます。
自宅の屋根に落雪ストップは適しているのか知りたい場合は、お住まいの地域で営業活動している業者に相談してみましょう。

建築板金業者に依頼する

雪止めを設置する際は、屋根に関する工事のプロである建築板金業者に依頼しましょう。
長年の経験と豊富な知識を持つ専門家であれば、施工不良を防ぎやすい利点があります。

建築板金業者の中には、国家資格を複数取得している職人が在籍します。
取得者が組織内で知識や技術を共有して高め合っているため、信頼度は高いといえるでしょう。
落雪ストップを設置するなら、建築板金業者に依頼するのが得策です。

落雪ストップに関するよくある質問

落雪ストップに関するよくある質問をご紹介します。

・どのような屋根にも設置できる?
・屋根の一部だけでも設置できる?
・融雪効果もある?
・設置すれば落雪を完全に防げる?
・自分で設置できる?

それぞれの質問に回答していきますので、落雪ストップを取り付ける前の疑問解消にお役立てください。

どのような屋根にも設置できる?

落雪ストップは大半の屋根材や形状に設置できます。

例えば下記の屋根に対応しています。

・平葺き屋根
・瓦棒葺き屋根
・タテ平葺き屋根
・瓦葺き屋根
・スレート葺き屋根
・フラット瓦葺き屋根
・段葺き屋根
・折板葺き屋根

太陽光パネルを設置している屋根も後から設置可能です。
通常よりも高さのある太陽光パネル専用タイプもあり、勢いよく大量の雪が落ちてきても受け止められます。

屋根の一部だけでも設置できる?

落雪ストップは屋根の一部だけに設置することもできます。
例えば、出入り口や車庫の真上だけ設置するという具合です。
本体の長さは1つ1.8メートルあり、1つ単位で必要な分だけ取り付けられます。

融雪効果もある?

落雪ストップあくまでも、屋根から雪が落下するのを防ぐためのものですが、ネットで受け止めた雪が自然にとけやすい構造になっています。
断面が丸くなっており、暖かい空気が断面の空洞を通ることで、融雪を促す仕組みです。
屋根に積もった雪を効率よくとかしたいなら、融雪設備の導入を検討してみましょう。

設置すれば落雪を完全に防げる?

落雪ストップを取り付けても、屋根からの落雪を完全に防げるわけではありません。
短時間に多くの雪が降ると、落雪ストップを超えて雪が落下することがあります。
落雪ストップを設置したからといって安心しすぎず、積雪量の多い時期には定期的な雪下ろしを行いましょう。

自分で設置できる?

落雪ストップは自分では設置できません。
落雪ストップの特徴のひとつが、メーカーの指導を受けた認定施工店しか取り付けられないことです。
落雪ストップなどの雪止めネットは正しく設置しないと雪を受け止めきれず、ネットごと落下してしまう可能性があります。

落雪の事故を防ぐための装置であるにもかかわらず、ネットそのものが落下して被害が出るのは本末転倒です。
自分で設置した方が費用はかからないと思う方がいるかもしれませんが、安全のためにはプロに任せるのがおすすめです。

落雪ストップの認定施工店は落雪ストップの公式ホームページで確認できます。
ちなみに「あとから雪止め」も認定施工店となっているため、設置を考えている方はお気軽にご相談ください。

落雪ストップの設置は優良業者に依頼し安心して冬を過ごそう

雪止めネット1

落雪ストップは雪止め金具よりも効果が高い製品です。
屋根の軒先に取り付けて、多くの雪を食い止めます。

また、太陽光パネルに設置できるのも落雪ストップをおすすめする理由です。
設置ができるのはメーカーから指導を受けた業者のみのため、依頼先を探す際は認定施工店かどうか確認しましょう。

なお「あとから雪止め」は落雪ストップの認定施工店です。
販売から設置、太陽光パネルがある屋根にも取り付けられるため、落雪ストップの設置を検討している方は、ぜひご相談ください。

内野 友和

この記事は私が書いています。

1979年生まれ。一級建築板金技能士。
父・内野国春の元で建築板金の修行を始め、2014年より代表となり家業を受け継ぐ。

20年以上、約5000件の現場経験で培った技術と知識で、建物の屋根・雨樋・板金・外壁工事を通じ、地域の皆様のお役に立てるように努力しております。

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