


内野 友和
この記事は私が書いています。
1979年生まれ。一級建築板金技能士。
父・内野国春の元で建築板金の修行を始め、2014年より代表となり家業を受け継ぐ。
25年以上、約10000件の現場経験で培った技術と知識をもとに、屋根・雨樋・板金・外壁工事に携わる。
建築家・隈研吾氏が関わるカフェ「和國商店」のプロデュース(グッドデザイン賞等受賞)、海外での活動なども行う。
また、全国の屋根屋50社以上と共にボランティア活動を行い、屋根の展示イベント「屋根展」を主宰している。

「屋根の雪かきはどうやってするの?」
「雪かきを行う際の注意点を知りたい」
雪が降る地域では、屋根に積もった雪が落ちてこないか不安に感じることでしょう。
そのような地域で行われるのが雪かきです。
しかし、高所作業となるため、どのようなリスクがあるのか知っておかなければなりません。
念入りに準備をし、正しい方法で行えば、ケガを負うリスクが軽減できるでしょう。
この記事では、屋根の雪かきに必要な道具や手順、注意点について解説します。
雪かきが必要な地域にお住まいの方は、ぜひ参考にしてください。
目次

屋根に雪が積もった状態で放置するのは危険です。
積もり続ければ、勢いよく落下する恐れがあります。
雪かきを行うのは、落雪事故の発生を未然に防止するためです。
落雪を防止できれば、屋根下にある物や人に被害が及ぶこともなく安全に暮らしていけます。
なお、軽量な屋根材を使っていても、雪が積もった状態は建物に負担がかかります。
雨樋やひさしなどの部材にまで雪の重みが加わると不具合を起こす可能性もあるため、適切なタイミングで雪かきを行いましょう。
雪かきをすることで、建物への負荷を軽減できます。

屋根の雪かきを行う適切なタイミングは、主に以下のような状況です。
・気温が上がる前
・悪天候ではない時
・積もりすぎる前
雪かきは、気温が上がる前に行うことをおすすめします。
気温が上がると雪が少しずつとけ始め、水を含んだ「ベタ雪」が完成します。
ベタ雪は通常の雪よりも重量が増えるため、作業が大変になるのです。
また、台風や大雨など、悪天候のタイミングで雪かきをするのも避けてください。
悪天候であれば転落事故が起きる可能性も高まるため、天気予報を確認してから行うようにしましょう。
基本的には積もりすぎる前に雪かきを行うことが大切です。
こまめに雪かきをするのは身体的に辛いですが、大きな事故を未然に防ぐ即効性があります。
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効率的に雪かきをするなら、専用の道具が必要です。
以下で挙げる道具はすべてホームセンターで揃います。
・スコップ
・スノーダンプ
・命綱
・雪庇切り
それぞれの使い道を解説します。
屋根に積もった雪は、基本的にスコップを使用して雪かきをするのがおすすめです。
スコップには丸型や角型などの形状があるので、作業のしやすさで選ぶとよいでしょう。
素材はアルミや鉄など強度の高いものが適しています。
スノーダンプは、チリトリのような形をしており、まとめて雪を落とす場合に便利な道具です。
力が弱い人でも雪かきがしやすく、女性や初心者向きと言えます。
主流になっているのはプラスチックのスノーダンプで、持ち運びがしやすいのが利点です。
足元の状態が悪い高所作業では、転落事故が起きる可能性も把握しておかなければなりません。
命綱は、屋根からの落下を防止するための道具です。
使い方としては、屋根に登ったらアンカーにつなぎ、安全帯と組み合わせます。
屋根の頂点にある棟や雪止めがアンカーの役目をします。
雪庇切りは、長い棒の先にギザギザのヘッドを組み合わせた、軒先の雪を落とすための道具です。
屋根の上に登らずに地上から雪庇切りを使って雪かきができるので、高所作業よりもリスクを抑えられます。

正しい手順で雪かきをしないとケガをする恐れがあります。
以下の手順を参考に作業をしましょう。
・ハシゴを固定する
・屋根に登り命綱をつなぐ
・雪かきを行う
それぞれの工程の説明をします。
まずはハシゴを準備して固定します。
ハシゴがズレないよう真っ直ぐに立てかけることが重要です。
ハシゴに登る際は必ず誰かに支えてもらい、安全を確保してください。
道具を持ったままハシゴに登るのは危険なため、屋根で待機し、地上にいる人から受け取りましょう。
続いて、屋根に登ったらアンカーに命綱をつなぎます。
アンカーが切れないか、事前に強度を確認してください。
屋根から落ちない長さに命綱を調節し、ハーネスを装着します。
命綱をつないでいても屋根面で滑ったりバランスを崩したりすることはあります。
靴底に雪が付着していると滑りやすくなるため、登る前に落としておきましょう。
準備が整ったら、足元に十分注意しながら雪かきを行います。
まずは屋根の境界線を見つけるために、軒先部分から雪かきをしましょう。
境界線を把握しておくことで、踏み外しの危険性を防ぎます。
屋根が見えるほど雪かきをしてしまうと滑ってしまうリスクもあるため、厚みを残しながら行うのがポイントです。

安全に雪かきを行うためには、注意すべきポイントも知っておかなければなりません。
雪かきを行う際は、以下の項目を守りましょう。
・作業は必ず2人以上で行う
・雪を落とす場所を毎回チェックする
・屋根下の床は最後に処理する
それぞれの内容を解説します。
高所作業は必ず2人以上で行ってください。
屋根の上で作業をする人と、ハシゴを支えたり道具の受け渡しをしたりする人が必要です。
これらを1人で担うと、事故を起こす可能性が高くなります。
また、地上に人がいることで、万が一何かあった際でもすぐに気づいてもらえます。
もし協力者がいない場合は、業者に雪かきを依頼するのも手です。
屋根から雪を下ろす時は、落下場所を毎回チェックしましょう。
積もった雪の重量は重く、もし自転車や車に落ちたら破損する可能性があります。
屋根下周りのチェックを怠れば大きな事故につながりかねないため、地上で待機する人とコミュニケーションを取りながら作業しましょう。
特に、屋根下が道路に面している場合は要注意です。
通行人や停車中の自動車に危害を及ぼさないために、最新の注意を払いましょう。
地面に積もっている雪は、屋根の雪かきを終えてから処理しましょう。
屋根下の雪は、万が一落下した際のクッションになります。
先に除雪すると固い地面が露出してしまうので、落下したら大惨事に発展するでしょう。
また、先に地面の雪を除去しても、屋根の雪が落ちるので二度手間になってしまいます。
安全性や効率性を考慮して、屋根下の雪かきは最後に行いましょう。

雪かきの頻度が少ない地域では、雪止めの設置がおすすめです。
既存の屋根に雪止めを設置すると、雪が滑り落ちるのを防いでくれます。
本来雪下ろしは落雪を防止するために行うため、雪止めを設置することで雪かきが不要になるのです。
少量の雪も食い止めたい場合は、アングルタイプやネットタイプを選ぶとよいでしょう。
なお「あとから雪止め」が取り扱う「落雪ストップ」は、ネットタイプでしっかり落雪を防いでくれます。
隣家との距離が近い場合は、金具よりもネットタイプのほうが落雪による被害に遭いにくいでしょう。
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屋根に雪が積もった状態のまま放置すると、落雪による事故を起こしやすくなります。
積もりすぎる前になるべく除雪し、生活に支障が出ないようにすることが大切です。
雪かきを行う際は、本記事で紹介した準備品と手順を参考にしてみてください。
また、雪かきの頻度が少ない地域は、雪止めを設置することで落雪を防止できます。
関東周辺にお住まいで、雪止めの設置を検討している方はぜひ「あとから雪止め」にご相談ください。
「あとから雪止め」では、雪をしっかり食い止められる「落雪ストップ」を取り扱っています。
住宅密集地や雪かきの手間を省きたい方に向いているので、興味のある方はお問い合わせください。
雪止めについてさらに知りたい方は「落雪を防ぐ「雪止め」とは?必要性や施工費用、よくある10の質問」もぜひご覧ください。