屋根の雪止めの設置個数はいくつ?金具を後付けする場合の間隔や取り付け位置も解説
屋根から雪が落ちるのを防ぎ、落雪による思わぬ事故を防止してくれるのが雪止めです。
事故防止のためだけでなく、大切な住宅を守り近隣とのトラブルを回避するためにも、屋根には雪止めをしっかり取り付けましょう。
しかし、自宅の屋根に雪止め金具を付けたいと思いつつ、何個の金具が必要になるのか、どこに取り付けたらいいのか、分からない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、屋根に取り付ける雪止め金具の必要な個数や間隔、取り付け位置について詳しく解説していきます。
ぜひ、屋根に雪止めを施工する際の参考にしてください。
目次
雪止め金具の必要な個数は?
雪止め金具の必要個数は、屋根の種類や材質、面積、勾配、地域の積雪量などにより計算されるため、状況によって変わります。
ここでは、一般的な屋根の場合に必要になる雪止め金具の個数の目安を解説していきます。
450~600mm程度の間隔で取り付けることが多い
雪止め金具は、取り付ける間隔と屋根の長さからおおよその個数の計算が可能です。
通常の雪止め金具の場合は450~600mm程度の間隔をあけて取り付けることが多いため、自宅の屋根の長さから設置個数を計算してみましょう。
2~3段の取り付けが必要な場合もある
積雪量が多い地域であったり屋根の面積が大きかったりする場合、雪止めを2段や3段にして取り付けるケースもあるため注意が必要です。
1段の雪止めで十分に落雪を防ぐことができない場合には、段数を増やして対応します。
最終的な雪止めの取り付け個数の決定には、屋根の面積や勾配、地域の積雪量などを考慮した判断が必要です。
雪止め金具の正しい取り付け位置は?
雪止めの取り付け位置についても、一般的な屋根の場合の目安があります。
雪止め金具の正しい取り付け位置とその理由を知り、適切な位置に施工しましょう。
外壁面の真上を目安に取り付けるのが基本
雪止め金具は、建物の外壁面の真上にあたるラインを目安に取り付けるのが基本です。
外壁面から屋根の先があまり出ていない場合でも、軒先と呼ばれる屋根の先から40cmほどは離して雪止め金具を取り付けるようにします。
軒先から雪止めまでの距離が近すぎると積もった雪の重みが軒先付近に集中してしまい、屋根の構造に過剰な負荷がかかってしまいます。
また、軒先が凍結して屋根材が傷むケースもあるため、雪止めの位置には注意が必要です。
一列に並べる場合と千鳥配置にする場合がある
雪止め金具は、真っ直ぐ一列に並べて取り付ける場合と、互い違いになるように交互にずらして千鳥配置にする場合があります。
主に地域の積雪量に合わせて、雪止め金具の並べ方を決定します。
積雪量の少ない地域では少量の雪でも止めやすいように雪止めを一列に並べることが多く、積雪量の多い地域では雪による荷重を分散させるために千鳥配置にすることが多いです。
実際に施工する際は専門業者に相談しよう
雪止めの個数や位置の決定には、屋根形状や積雪量、周囲の状況などに応じた総合的な判断が必要であるため、実際に施工する際は専門業者に相談しましょう。
間違った判断をもとに雪止め金具を取り付けてしまうと、せっかく取り付けた雪止めが十分に役目を果たせなかったり、屋根本体を傷めてしまったりすることも考えられます。
確実なのは専門業者による判断であるため、まずは一度プロの業者に相談してみましょう。
プロの施工で正しい位置に必要な個数の雪止めを取り付けよう!
雪止め金具の個数や間隔、取り付け位置にはある程度の目安がありますが、実際に取り付ける際には現場に合わせた適切な判断と柔軟な対応が必要です。
プロの業者による施工で正しい位置に必要な個数の雪止めを取り付け、しっかり落雪対策を行いましょう。
雪止めに関して疑問がある場合は、落雪を防ぐ「雪止め」って?雪止め工事に関するよくある10の質問をぜひチェックしてみてください。
内野 友和
この記事は私が書いています。
1979年生まれ。一級建築板金技能士。
父・内野国春の元で建築板金の修行を始め、2014年より代表となり家業を受け継ぐ。
20年以上、約5000件の現場経験で培った技術と知識で、建物の屋根・雨樋・板金・外壁工事を通じ、地域の皆様のお役に立てるように努力しております。